高野文学夜話
下西忠・浜畑圭吾著。「寂光院の鐘の声、今日も暮れぬとうち知られ」とは平家物語の巻尾のことばだが、そもそも鐘の声は、数奇な運命をたどった人の亡魂を救済するはたらきがあるといわれる。 本書では、高野山や弘法大師空海が文学とどのようにかかわってきたかを一日一話、31夜にわたり、わかりやすくまとめた。
はじめての「密教の戒律」入門
藤田光寛著。インド仏教史の中の初期仏教、大乗仏教、密教において、戒律がどのように受持され展開したか、さらに、小乗(声聞・独覚)の別解脱律儀と大乗の菩薩律儀、密教の真言律儀の3つの特色は何か等を解説。インド仏教の最終段階で展開した密教までの戒律を理解するための手引書。
チベット文化史
奥山直司訳。インドから伝播した仏教文化が最高度に開花した国チベット。宗教のみならず政治・芸術・社会など、千三百年にわたるチベット人の活動全般を歴史的展開に沿って体系的に解説した世界的名著の翻訳。破壊されて現存しない僧院や仏塔、仏教美術などを含む貴重な写真121点を収録。
はじめての「高野山奥之院の石塔」入門
木下浩良著。高野山の奥之院は、真言宗の宗祖弘法大師空海がいらっしゃる御廟がある霊地で、30万基はあろうと言われる石塔が群立する、全国でも第一の聖地。高野山奥之院の石塔は、宗派に関係なく、鎌倉時代から今に至るまで連綿と石塔が造立され続いている。なぜ、高野山奥之院にはそれほどまで石塔が造立されたのか。本書では、その理由から、その石塔造立に至る背景を含めて紹介。石塔を種目別に、その造立の変遷や特筆したい遺品について解説。
はじめての「密教的生き方」入門
森崎雅好著。真言密教の教えは自分のいのちと他者のいのちを平等であるとみて、現実社会で寿命の続く限り自他のためにいのちを活かし続けることを説きます。その思想は、自分と世界が一体化した安楽の境地へと皆さんを誘うでしょう。真言密教の教えを日常の生活で活かしたいと考えている方々への入門書です。
はじめての「高野山町石道」入門 (改訂版)
木下浩良著。高野山へ登る登山口は、東西南北の四方に7つありました。その7つのルートの中で、高野山へ行く正面の道の表参道とされたのが、本書で紹介します高野山町石道です。町石道には、他の登山道にはない特色があります。「町石」の存在です。本書は、この高野山の町石と町石道について、そのルーツ・歴史、建立のスポンサーなどをまとめました。はじめての人にわかるように、できるだけ平易に記述しています。
平家物語生成考
浜畑圭吾著。平家物語は単なる本文異同にとどまらず、享受と改変が繰り返され、様々なヴァリエーションを生み出していった物語である。治承寿永の源平争乱という。“歴史”を題材に、様々な“物語”―諸本を生成してきた編者たちの思惑とは、何であったのか。本書では、平家物語諸本の比較を通して独自の表現や記事、改変された部分をあぶり出してその基盤を追求し、物語生成の動機や場、背景をつぶさに考察する。
Kukai on the Philosophy of Language
高木 訷元 ・トーマス・ドライトライン訳。弘法大師著作の『即身成仏義』『声字実相義』『吽字義』の原文に、理解を深めるための詳細な注釈付して、英語対訳で刊行。
先祖祭祀と家の確立
森本一彦著。「夫婦別姓」は伝統的な日本文化に反するものか。「家制度」は伝統的な家族制度なのか。生家とのつながりを反映した慣行を歴史学・社会学・民俗学にわたって学際的に究明する。また、夫婦や親子などの家族内で檀那寺を異にする「半檀家」を、歴史資料の数量的・質的分析とフィールドワークとを併用して、その現代的意義を明らかにする。
坊主DAYS
杜康潤著。臨済宗の住職である著者の兄の修業僧時代を中心に、お寺のこと、お坊さんの衣食住などをわかりやすく描いた、コミック・エッセイ。『すぐに使える!お役立ち仏教マナーガイド』も収録。
ブッダ オリジナル版復刻大全集1
手塚治虫著。月刊誌「希望の友」に、1972-83年の足かけ12年間描き続けられた、悠久な大河のごとき超大作。《雑誌オリジナル版》全扉絵や華麗なカラーページ、そして柱の“アオリコピー"も、コンプリート収録。
空海コレクション1
空海著・宮坂宥勝監修・頼富本宏訳注。主著『秘密曼荼羅十住心論』の精髄を略述した『秘蔵宝鑰』および顕教と密教とを比較対照して、密教のすぐれていることを明らかにした『弁顕密二教論』を収録する。
聖☆おにいさん1
中村光著。目覚めた人ブッダ、神の子イエス。世紀末を無事に越えた二人は、東京・立川でアパートをシェアし、下界でバカンスを過ごしていた。近所のおばあちゃんのように、細かいお金を気にするブッダ。衝動買いが多いイエス。そんな”最聖”コンビの立川デイズ。
高山寺蔵南方熊楠書翰
南方熊楠著。 奥山直司・雲藤等・神田英昭編。2004年栂尾山高山寺で新発見され、大きな話題を呼んだ書翰43通を完全に翻刻。 熊楠がもっとも信頼していた高僧・土宜法龍に宛てられ、「南方曼陀羅」を始めとするその思想の核心に関わる新情報を、劇的に増大させた最重要書翰群の全体像。
ボクは坊さん。
白川密成著。大学卒業後、地元の書店で社員として働くが、2001年、先代住職の遷化をうけて24歳で四国八十八ヶ所霊場第五十七番札所、栄福寺の住職に就任する。仏教は「坊さん」だけが独占するには、あまりにもったいない。笑いあり、涙あり、不思議感溢れる坊さんワールド。