刊行物 －電子版(CD・DVD)－
電子版 弘法大師全集electronics

密教文化研究所では、平成23年度の事業として、『電子版弘法大師全集』に続いて『電子版真言宗全書』を発刊し、第3弾としてこの度『電子版続真言宗全書』を刊行することになりました。

『続真言宗全書』は、昭和48年に挙行された弘法大師御生誕1200年の記念事業として企画され、高野山金剛峯寺並びに真言宗関係の支援、高野山大学の教職員の協力により、13年間の歳月を掛けて編纂され、昭和63年に事業の完成をみています。平成20年には、研究者や真言宗関係の方々の要望により、再刊される機会を得ています。

『続真言宗全書』も他の仏教書籍や全集と同様に貴重な学問研究の資料であることは言うまでもありませんが、全集・全書の抱える事情により高価な設定になっております。そのために特に学生や新進の研究者には入手し難い文献に数えられています。

また昨今の社会状況として、OA機器の流通・普及により、インターネットでの交流や情報収集・検索などは日常の風景となっています。さらには、時代の要請によるのですが、『大正新修大蔵経』をはじめ仏教関連の全集なども続々とWEB上で公開され、語句の検索も自由に行われる環境が調いつつあります。

このような社会の動向を考慮して、『電子版弘法大師全集』をはじめとする一連の事業は立案され実施されることになりました。『電子版続真言宗全書』の発刊によって、祖師大師の著作は言うに及ばず、末徒である先徳の撰述した注釈書など、真言密教の教相・事相を修学するための基礎となる資料がおおよそ揃うことになります。研究所の事業の展開によって、密教学・仏教学の進展は元より、祖風宣揚の一助になりますれば、望外の慶びであります。