Graduate
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大学院の理念
高野山大学大学院は、古きと新しきを融合させ、
日本・チベット・ヒマラヤ-アジアを横断する密教の絆を明らかにする。
究極のゴールは、いかに遠くとも、密教の継承-総合-創造-である。
そこではいかなる壁もない。あらゆるゲートから入り、
あらゆる出口が発見できる
昭和27年の修士課程設置認可に始まった高野山大学大学院は、その後昭和44年に博士課程設置の認可を受け、今日に至っています。その間、とくに密教学の最高学府として国内外において揺るぎない地位と評価を得てまいりました。世界に先駆けてのチベットラダック地方の学術調査の圧倒的な成果や、『続真言宗全書』、『定本弘法大師全集』の校訂編纂、高野山国際密教学術大会の開催など、大学院関係者がそれぞれに果たした役割は、枚挙にいとまがありません。
平成16年度に生涯学習の一環として設置した「修士課程密教学専攻 通信教育課程」は、幸いにも予想を超える多くの方々に受講いただいています。弘法大師空海、密教、高野山に対する関心の高さと期待のあらわれでありましょう。また、平成17年度からは、京都・宗教系大学院連合(K-GURS)に加盟し、授業科目の相互提供(単位互換制度)など、学術研究の幅広い連携を行っています。
高度な実践力と理論の修得を目指します。
「修士課程」は、密教への深い理解に到達した後継者の養成を目指す と同時に、社会人の方々にも開かれた研究環境を用意しています。 本課程では、研究はもとより、中院流聖教伝授のような密教の高度 な実践と理論の修得に努めます。本課程を修了するには学位論文の 提出が求められます。
真言教学における次世代のリーダーを養成します。
「博士後期課程」は、博士(密教学)、博士(仏教学)を養成する課程です。修士課程で得た学識をさらに発展させ、独創的な見地から研究活動に取り組める専門研究者を目指していただきたいと思います。本課程の修了者は、宗教界でも重要な地位を占め、真言教学における次世代のリーダーとして、密教のこころを未来に伝えていく責務を担っ ていただくことになるでしょう。
後期課程1年次 | 4月「研究計画書」を、指導教員による通覧を経て、提出する。 2月「研究成果報告書」を提出し、第1年次の研究指導を受ける。 |
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後期課程2年次 | 2月「研究成果報告書」を提出し、第2年次の研究指導を受ける。 |
後期課程3年次 | 4月「資格申請書」を提出し、審査に合格すれば「課程博士論文提出資格」を得る。 11月「課程博士論文」を提出。 |
・博士後期課程第3年次において論文を完成できない場合
上記(a)、(b)のような場合、「資格申請書」および課程博士論文提出の機会は、在籍中に限り、それ以後1年ごとに与えられる。博士の学位は、修士課程または博士前期課程を修了したのち、博士後期課程に3年以上在学し、所定の専門科目を修得し、かつ学位論文を提出して、その審査および最終試験に合格した者に授与される。
学位の種類 | 学位記番号 | 氏名 | 論文題目 | 取得年月日 |
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博士(密教学) | 博甲第1号 | 松長恵史 | インドネシアの密教 | H8/3/15 |
博士(仏教学) | 博甲第2号 | 北原裕全 | 『多様不二照明論』の研究 | H8/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第3号 | 川﨑一洋 | 初期無上瑜伽タントラの研究 ー曼荼羅とその儀礼を中心にー | H17/6/21 |
博士(仏教学) | 博甲第4号 | 静春樹 | ガナチャクラの研究 ーインド後期密教が開いた地平ー | H17/6/21 |
博士(密教学) | 博甲第5号 | 北川真寛 | 『渓嵐拾葉集』の研究 ー日本密教の観点からー | H18/6/21 |
博士(密教学) | 博甲第6号 | 土居夏樹 | 『辯顕密二教論』の研究 ー法身説法と顕密対辯ー | H19/6/21 |
博士(密教学) | 博甲第7号 | 高岡隆真 | 近代真言宗史の研究 ー明王院増隆の活動を中心としてー | H19/6/21 |
博士(仏教学) | 博甲第8号 | 波多野智人 | 中世前期高野山の構造 ー金剛峯寺と大伝法院を中心としてー | H20/6/11 |
博士(密教学) | 博甲第9号 | ユルコヴィッチ・ シュミット・ サンニャ | Kōbō Daishi Kūkai’s Esoteric Approach to Mind ―with and annotated translation of the stages six to ten of the Himitsu mandara jūjūshinron― (心に対する弘法大師空海の密教的アプローチ) | H22/1/20 |
博士(密教学) | 博甲第10号 | 中谷征充 | 弘法大師空海漢詩の研究 | H22/1/20 |
博士(密教学) | 博甲第11号 | 柴谷宗淑 | 江戸時代前期の四国遍路の実態 ー澄禅『四国辺路日記』の検証を通してー | H25/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第12号 | 真田尊光 | 草創期唐招提寺の歴史と美術 ー戒壇と廬舎那仏像を中心にー | H25/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第13号 | 徳重弘志 | 『理趣広経』の研究 | H26/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第14号 | 瀬岡吉彦 | 医療経済学における真言宗教の役割 | H27/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第15号 | 高柳健太郎 | 「恵果碑文」の研究 | H29/3/15 |
博士(仏教学) | 博甲第16号 | 瀧藤順聖 | 聖徳太子の仏教興隆政策についての歴史的考察 | H30/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第17号 | 木下智雄 | 近世高野山における御流神道の研究 | R3/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第18号 | 洪涛 | 唐代密教の漢訳経軌に関する研究-不空三蔵の翻訳経軌とその真偽について- | R4/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第19号 | 徐東軍 | 中国における焔口施食法の成立と展開 | R4/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第20号 | 趙新玲 | 『諸阿闍梨真言密教部類惣録』の研究 | R4/3/15 |
博士(密教学) | 博甲第21号 | 範駿 | 東アジアにおける耆婆像の成立と展開 | R5/3/15 |
博士(密教学) | 博乙第1号 | 越智淳仁 | 法身思想の展開と密教 | H14/3/11 |
博士(密教学) | 博乙第2号 | 武内孝善 | 弘法大師空海の研究 | H19/5/21 |
博士(密教学) | 博乙第3号 | 劉永増 | 敦煌石窟壁画に見る密教系菩薩経変画の研究 | H21/2/12 |
博士(密教学) | 博乙第4号 | 平岡宏一 | 秘密集会タントラ概論 | R2/3/15 |
博士(密教学) | 博乙第5号 | 北尾隆心 | 『菩提心論』からの解明 | R5/3/15 |